写真提供:Dance Base Yokohama  撮影:tatsukiamano
会場であるDance Base Yokohama (DaBY)は、横浜市認定歴史的建造物である旧横浜生糸検査所附属専用倉庫を復元・改修して作られたダンスハウスである。建造物保護のため、スタジオ照明やカーテンなどを吊るための壁が内部に入れ子のように作られ、空間の3方に廊下が巡る形式となっている。内部空間及び可動式什器は、オンデザインパートナーズの設計である。また、今回のイベント『PORT:Performance or Theory』は2日間半出入り自由の通しイベントであり、完成された作品を持ち寄り上演するのではなく、1日目に上演したものを2日目の議論の俎上に載せ、3日目にアップデートしたものを上演するという、ワークインプログレスの企画であった。
 会場構成で行ったことはとてもシンプルで、家具の再配置・展示の設え・廊下のクリーンアップである。控室のソファを観客のためにメイン空間に出し、廊下にもともとあった本棚をすべて控室にしまった。物のなくなった廊下の両端を塞いで、6組の作家それぞれの過去作品を展示する美術館エリアとし、メイン空間では、4本の柱を起点に上演及び議論の中心を設定した。上演・議論の場を必ず一度通ってから過去作品の展示を観に行く動線によって、メインの空間をタイムテーブルによって変動する生のものとして保ちながら、自由に出入りするお客さんたちがいつ入ってきても、イベント全体の現在の概要を把握することができるようにしている。
企画       : ハラサオリ
                  Dance Base Yokohama
出演       : たくみちゃん
         小林勇輝
         AS+RO (奥泉理佐子、小久保悠人、中川友香)
                  武本拓也
         ハラサオリ
         三野新
会場構成 : 奥泉理佐子

You may also like

Back to Top